第2回記録会『Mt.Bear Hardcore 23k』コースにおいて使用された、沢登り区間は
1月4日にマーカーを完全撤去させて頂きましたので、現在閉鎖状態にあります。
 競技中は、マーカーでなるべく安全なコース取りが出来るように誘導させて頂いていましたが、
現在はルートファインディングですら困難な、熟達者のみに許された場所となっております。
 競技中、楽しく登れたからと勘違いされて、沢登り区間への安易な入山は控えて頂くよう、
強くお願い申し上げます。

 -競技委員長-


コース概要


 ≪山域解説≫

 先ず、熊山の地形的特徴として、山全体が一つの大きな塊と言った感じで、正に山塊というに相応しい容貌が、その麓を流れる1級河川吉井川に架かる国道2号線の備前大橋付近から見て取れる。
 その山塊の山頂部分は若干テーブル状のなだらかなエリアとなり、頂上台地という感じであるが、実際には100m前後の起伏がある。
 登山道は、頂上から放射状に東西南北へと十数本伸びており、台地上という特性上、派生する数本の長大な尾根道を除くと、そのほとんどが山麓から急峻に立ち上がった尾根筋や谷筋の登山道である。
 今回の23kmコース設定はその熊山山塊の一部南西部エリアの登山道を、昇り降りしながら繋げた、距離に不相応な非常にタフなセッティングとなっております。
 走って気持ちの良い区間も多くありますが、スカイランニングの様に縦系のイメージが強い登り下りが多いです。
 さらに沢筋の岩登りも交えたスクランブリングの要素も織り交ぜていますので、様々なトレイルランニングのシュチュエーションを楽しむことが出来るでしょう。

 そのコース全容を各登山道など13区のパートに分けて、順を追って解説してみましょう。




 ≪Mt.Bear Hardcore 23k≫

 Garmin Fenixによるデータ数値
 距離   :約23.9km
 高度上昇値:1,721m
 高度下降値:1,721m
 最低高度 :8m
 最高高度 :503m
 トレイル率:約94.5%
(複数のガーミンデバイスでの同時計測では、距離にして最大1㎞の誤差が有りました。数値はあくまで参考としてください。)


 ※沢登り区間は現在閉鎖状態にありますので地図の掲載をしばらく控えさせて頂きます

1.        (1区と13区)約500mのスタート~トレイル入口、及びトレイル出口~ゴール。
舗装路の広い道。車道でもあるので気を付けてください。
新幹線沿いを約200m進み、斜め左折。
左手に水道局の広い敷地を見ながら、進むとトレイル入口付近に誘導員。
その手前の交差点は比較的車両通行が有るので特に気を付けること。
復路はその逆走。

2.        トレイル入口からは約2.6km・標高350m付近までは比較的緩やかな登りが続く。
特に標高200m付近までは登りと言えども走れる区間も多い。
冬期は樹林帯であるが落葉し比較的明るく、時折見える眺望は素晴らしい。

3.        標高360mから100mへの下り。距離にして約1.3km。
ため池横の登山口まで。岩稜帯交じりのトリッキーな下り。
下部は起伏の無い林道を300mほど。
日当たりが良く、特に性根岩からの眺望は良い。

4.        再び登り返し。距離約2.2kmを標高約100mから約420mへ。
アップダウンの有る山腹トラバース、足場の悪い急登、松の木の間をうねりながらの登り、
岩場交じりの急登、起伏の少ない快適に走れる尾根筋、
走れる場所ときつい斜度の足場の悪い登りが交互に現れる変化にとんだ登り。
天候が良ければ、真冬でも大汗が流れ落ちるほど展望と日当たりの良い送電線の鉄塔を辿る登り区間。
この尾根の上部は樹林帯で、そこを抜けると大きな鉄塔があり、頂上エイドの展望台が望める。

5.        ここから、頂上トレイルのエリアとしよう。
標高約420mの鉄塔から479mの山頂展望台のある頂上エイドへは距離約1.0km。
緩やかな起伏を越え、きつくない傾斜の階段を上る。
林道を横切り、更に階段を登ると曲がりくねった樹の幹がせり出して道を遮っている。
ここの右手上が頂上エイドである。

エイドに登りきって、コースは左手に。
水道もあり、普段は緊急の飲料水としても使える。

トイレを過ぎると左手に熊山遺跡が有る。
林道を100mぐらい進むと天然記念物の杉の巨木が左手に2本。
その向こうに有る左に降りていくトレイルに入るのだが、いったん誘導員に従って道なりに行くと、

それを登りきると神社がありチェックポイント。
スタッフに確認をしてもらい、階段を引き返す。

先程の誘導員のいる分岐まで引き返し、トレイルに入っていく。
緩やかな林間のトレイルを行く。林道との交差点を一つ横切り、しばらく行くともう一つ林道との交差点に出会う。
ここで誘導員に従い、23kクラスはトレイルを直進、13kクラスは林道を左折する。
ここが標高445m、熊山神社から約700mの距離。

6.        この区間は、コース上で最も一般ハイカーとすれ違う確率の多い登山道であり、スピードの出る長い下りとなるので、特に注意して走行してください。
林道分岐から少しだけ登り返し、標高460m地点から登山口14mまで約2.6kmの豪快な下りが続く。
最初は沢筋と重なっていて少し足場が悪いが、展望が開けて素晴らしい眺望が楽しめる辺りから走りやすくなる。
ところどころ展望が開けて気持ちが良く、そして下部は明るい林間のフカフカ落ち葉のトレイルである。
下り切った登山口は神社下の広場。

7.        次のトレイルまでのつなぎの区間約1.5km。
集落内の舗装路を通るので、地元の人への挨拶などの配慮を忘れず、車輌にも十分注意をしてください。
降り立った神社の正面の鳥居をくぐって50mほど直進していくと誘導員の指示に従って、堤防の斜面の未舗装路へ左折。
500mほど堤防沿いの未舗装路を行き、町道の舗装路に出ると、道なりに左方向に行く。
町道をしばらく行くと集落の中に入り、更に道なりに行くと集落を抜けたところに誘導員。
町道区間約1km。

8.        ある意味、今回の競技コースの核心部となる区間。
距離約1.8kmで標高17mから392m地点まで一気に登る渓沢沿いルート。
誘導員に従って、町道の終わりから小川沿いの舗装路を登っていく。
誘導プレートやマーカーに従って、林道が未舗装になってしばらくマーカーに従い、右手のトレイルに入っていく。

すぐに沢筋に出くわし、そのまま傾斜の緩い沢筋を岩を踏みながらしばらく登ると登山道と合流します。
沢沿いの登山道は次第に傾斜がきつくなってくる。
マーカーを見落とさないように慎重に沢沿いの悪い登りをしばらく登ると、再び沢に降り立つ。
そのまま、沢筋を登っていく。

簡単な岩登りが断続的に続く沢登り区間で、水量はきわめて少なく濡れても足首ぐらいまでだが、滑りやすく、3点支持を基本に十分注意して登ってください。
しばらくで沢区間が終わり、右手の斜面に抜けると登山道に戻る。
トラロープのある滑りやすい黒土の斜面を約20m登る。
更にきつい傾斜を木につかまりながら登り、やがて分岐が有り、チェックポイントの誘導員が居る。

分岐は左が再び沢登ルートで右は高巻迂回ルート。
どちらを登るか明確に誘導員に告げて登りますが、状況に応じて誘導員の判断により、強制的に高巻迂回路に進んでいただくこともあります。

左の沢登りルートは、先程の沢登り区間と同等レベルの岩登りがありますが、距離が長く約2倍はあるので、それを参考に選択して頂きたいのと、本当に危険な区間ですので、少しでも不安を感じるなら、迂回してください。
この区間は沢が小さく細くなった頃、高巻ルートと合流します。

右の高巻ルートは木々を掴んで登る激しい急斜面が続き、標高が上がると徐々に斜面をトラバースするようになり、沢登ルートと合流します。

合流地点からは森林帯の沢沿いが徐々にシダの斜面へとなり、やがて鉄塔の広場へと飛び出します。
そこには夫婦岩という岩もあり、展望も開けた場所で、ここまでの緊張も一段落出来ます。

9.        ここからは、再び頂上トレイルエリアとなり、頂上エイドを経て、コースの約2/3を通過した事になります。
鉄塔の広場に登りきった地点から右手に再びトレイルの入口があります。
直進の登りと左方向への道がありますが、左へコースを進みます。
しばらくして、いったん高低差40mほど下り、そこから林間のトレイルを緩やかに高度を上げてゆき、約1km弱で林道に出ます。
標高436m。

林道を右方向に400mほど進むとトレイルとの交差点が有り、誘導員の指示に従って右のトレイルへ入っていく。
ここからは5区で通った区間をほぼ逆走する形になります。
林道を1つ横切り、頂上の林道に飛び出すと右方向頂上エイド方面へ。
更に5区の逆走で標高約420mの鉄塔へ。誘導員に従い左のトレイルに進む。

10.     マーカーに従い、樹林帯を距離約600m下り標高310mの鉄塔手前の分岐を誘導員に従い右に。
樹林帯をしばらく下ると見晴らしの良い岩場が現れ、その後トリッキーな下りとなるので気を付けて欲しい。
約1.7kmの距離を標高差約300m駆け降り、登山口に降り立つ。

11.     降り立った登山口を右に。
朝下ってきた3区の下り区間を登っていく。
ここからゴールまでは3・2・1区を戻っていく。

12.     2区の逆走で快適に下れるが、スピードに乗りすぎると、落ち葉の絨毯の思わぬトラップにやられるので慎重に。

13.     舗装路をゴールまで1区の逆走。
一般車輌には十分注意してください。



 

 


 ≪Hunger Knockers KUMAYAMA 13k≫

 距離   :約13km
 高度上昇値:830m
 高度下降値:830m
 最低高度 :8m
 最高高度 :503m
 トレイル率:約92%
 (数値はあくまで参考としてください。)

 1区~5区までは23kmクラスと同じ。
 以降13kmクラスは『S6区、S7区』と表記。

 

7.        (S7区)誘導員に従い、林道を左方向に進む。
400mほど進むと、左手にトレイルの入口が有り、分かるように表示していますので見過ごさないように。
トレイルに入るとしばらくは走りにくい下りですが、次第に林間の走りやすいトレイルとなります。
林道から700mほどで登りが始まり、途中鉄塔の有る広場を右手にやり過ごし更に登っていく。
鉄塔の有る広場の奥には夫婦岩が有り展望も良い。更に登り、緩い起伏の林間を進むとT字の交差点に出る。
表示に従い右へ進むと標高417mの鉄塔が有り、誘導員に従って右に進む。
左は23kmクラスのコース。

8.        (S8区)ここからはトレイルの終わりまで3km強、標高差410mの下りとなる。
400mほど進むと分岐が有り表示に従って右に進む。

ここからは、23kmクラスの12区13区と同じになる。

  

 1フィート ≒ 0.305 メートル , 1マイル ≒ 1609 メートル

※ここに表示された全ての距離・標高等の数値はガーミンデバイスによる計測のもので、正確なものではありません。あくまで参考として表記しています。